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四方山話のページ


想うままに徒然に

お題 四方山話
曲作り 多分、アマデウスの楽譜僕がオリジナル・チューンを書く時、これと言って決まったアプローチの方法は持っていません。ギターを片手に気の向くままに5線紙の上に書いていくだけですが、ほとんどの人も同じようなものだと思います。ただいろいろな音楽に常に接していると曲作りのヒントになり、ジャズ風な曲、バロック風とかのイメージはやはり聴いていなくてはなかなか浮かびません。それと少し他人と違うのは、曲を書いている時の僕の頭の中にはベースとドラムがいます。もちろん実際にはギター1本のソロ・チューンを作っているのですが、この感じ/感覚を持っています。それに、時間のあるときはいつも曲作りをしているのですが、1曲作るのに時間をかけます…と言うか時間かかります(僕の場合は、です)。今も8年以上かけて書いている曲があり、言い換えれば一度作り終えた曲を発酵させている感じです。これはどういった意味かと言うと、すでに作った数年前の曲を今弾くともっと良い音が浮かび当時よりは良くなっていくように思います。もちろん時間をかければ良い、とは一概に言えませんが、自分なりに納得出来る曲を作ろうと心がけています。曲を作った僕自身が楽しんで弾けて、それを聴いている人も同じように楽しんでもらえれば最高ですが、これは理想であり、究極だと想うので、まず自分が楽しめる曲を目指していますが、CDを聴かれる時に今聴いている曲が終わらないうちに次の曲にスキップされると哀しいですよね。

耳コピ ★CD等の音楽を耳で聴いてコピーする事を“耳コピ”、もしくは“採譜”と呼びますが、これが出来ると確実にスキル・アップします。ただこの“耳コピ”を少し誤解している人も多いようです。「絶対音感」を持っていなければ耳で聴いて音が採れない、楽譜が書けなければ出来ない…等などですが、まず多くのプロでも“絶対音感”は持っていないし、楽譜の読み書きが出来ない人でも“耳コピ”をしている人は多くいます。要は耳で聴いた音を、ギターの場合ならどの弦のどのポジションで音を出しているのか探す、わけですが、基本的に誰でも可能です。それに現在これが出来るプロ、アマ問わず特別な訓練などはまず誰も何もしていないはずです。もちろんよく聞く「僕には才能がないので無理」のこの言葉も意味ありません。殆どの人は“才能”なんて持っていません。才能を持っているのであれば一日に何時間(3時間、5時間〜)もの練習なんてしませんよ。では“耳コピ”が出来る出来ない差は何か?と言われれば「あきらめないでわかるまで最後まで聴き採る」だけです。根性!だ、よ。ただ仮にコードを採るならやはり知らないコードが出て来ると難しいので日頃からいろいろな曲を練習して多くのコードに馴染んでおくとCDで聞いた時にある程度の“あたり”は付きます。それに次に来るコードも“定番”のコード進行があるわけですから予測出来ます。ジャズ等のアドリブ・フレーズなどもパターン、定番のフレーズがあり、またコードがわかれば、そこからスケール上の音の並びから検討もつきます。ただしアコースティック・ギター1本でのソロ・チューンはこれらと少し事情が違います。まず、チューニングはレギュラーかオープンか変則か?まあ、これは音の響きでわかり易いのですが、同時にいくつもの音、つまり数本の弦を同時に、それも通常のコード・フォームを押さえないかたちが多く出てきた時に数箇所のポジションで弾ける場合があります。つまりギターの場合は“同じ音を数ポジションで出せる楽器”です。@弦開放のE/ミ音はA弦5フレット、B弦9フレット(まだありますが)に存在します。もちろんオクターブの違いのない5線紙上同じ位置です。これが2つ、または3つの音を同時に弾く時にも関わってくるので、最初は難しく感じるかもわかりません。それにそのプレイヤーのクセや好みもあります。こういったのを考えるとピアノ等鍵盤楽器は楽譜上の音は鍵盤上でひとつしかないのでコピーし易いかもわかりません。★耳コピが出来ると市販の楽譜が出ていなくても「弾きたい曲が弾ける」ようになります。言い換えれば、好きな曲ばかり弾けるわけです。これは当たり前なのですが、実は出版されているクラシック以外の曲はほとんど誰かの耳コピなのです。もちろん弾いている本人が楽譜に落として出版されているのもありますが、メジャーな曲…例えばE・クラプトンの曲なんて同じ曲が数種類の出版社から出されていてよく見ると微妙に違う場合も多々あります。だから耳コピに完全はないのかもわかりません。音が同じでもポジションが違う、も多く見られるのでホントは本人が楽譜を出せばまず間違いはないのですが。でもアコースティック・ギタリストはみなさん自分で書いた楽譜が多いので(と言うか、間違ってコピーされたくない、気持ちもあります)まず信用(?)出来ます。
材質

★左の写真は「ハカランダ/JACARANDA/ブラジリアン・ローズウッド」と呼ぶ材木で、アコースティック・ギターの主に側面と裏板に使われますが、少し写真は赤っぽく写っています。現在は希少な木でありワシントン条約などの保護植物にも指定されており超高級材になっており、この木を仕様したギターの価格もかなり高額で「特別仕様」とか「限定」になります(おそらく100万以下では無理かと)。昔はマーチンでは「28」の付くスタイル・ナンバーから使われていたのですが今は次のローズウッドに変更されています。★音質は深みのある伸びの良い、しかもひとつひとつの音が粒ぞろいでしかも芯があるような感じです。★僕が35年ぶりに再び巡り逢えたヤマハFG-500…当時の定価\50,000がこのハカランダ単版というとんでもないギター!


ローズウッド

★この木は「ローズウッド/ROSEWOOD/紫檀」現在のアコースティック・ギターでは主流の材でほとんどのメーカーが採用している定番。★音質は上のハカランダと同種なので非常に似通っており負けず劣らずの非常に深みのあるバランス良い響きを醸し出してくれます。このローズウッドとハカランダの音の違いは、そのギターの製作年やギタリストの弾き方、音の出し方にもにもよりますが、恐らくかなり注意しなくては聞き分けられないかもわかりません。僕もFG-500を持ってから両者の音の違いが明確にわかるようになりました(ちょっただけ自慢、入ってます)。

スプルース

★「スプルース/SPRUC」。主にギターの表面板に使われている材質の木です。木材の芽が詰まっているのが音の伝達率も高く、また薄く削っても丈夫な理想的な木材です。この表面板に使うスプルースが何年も経つと良い色合いに焼けて来るのが、また楽しみでもありますが、今はやはりアコースティック・ギターに使われる定番の木材です。

エボニー

★「エボニー/EBONY/黒檀」“本黒檀”は黒光りしている美しく堅く、高級家具でもよく見られ、アコースティック・ギターでは指板…ネックのフレットをうっている部分と弦を止めているブリッジ等に多く使用されています。この木もいまでは希少なのですが、ギターではあまり大きな面積を使う部分に使用しないのでよく見かけます。

マホガニー

★「マホガニー/MAHOGANY」この材質もローズウッドやハカランダと同じく側板、裏板に使用する音質を決定する木です。弾いた時の立ち上がりの良さと軽く乾いた響きはウクレレのように小さな面積を持つ楽器などにも多く使用されています。★このマホガニー仕様のアコースティック・ギターはマーチンではスタイル・ナンバー“18”、ギブソンではJ-45、J-50が代表格ですが、同じ材質で製作されたマーチンとギブソンの両者の音質の違いが際立っておもしろい…と言うか不思議に思えます。僕の愛するジョン・レンボーンとデイヴィ・グレアムの初期のアルバムでこの音が楽しめ特にブルースにはよく合うようにも感じる野生的な響き。

もちろんこの他にもギターに使う材木はあります。スプルース(カエデ)仕様も多く、ロック・ギタリストがアコースティック・ギターを最初に手にする時に不思議な事にこのスプルース仕様のギターを購入する人がなぜか多いです。全体に柔らかいトーンを持ち一言で表現すると「甘く艶のある音」に聞こえます。珍しいところでは竹を使ったのもあります。もちろん何本かの竹を加工して表面板に使っているのですが、今ひとつの音。とにかく電気的に増幅させる楽器でなくてアコースティック・ギターのように弦の振動を木の箱型のボディに伝えて空気振動で発音させる楽器はこういった材質が音の良さ、音色、音質、音の伸びなどを左右します。そこに製造メーカーの様々な設計仕様やその楽器の年数が木の枯れに大きく関係し、またプレイヤーの弾き方によって様々な音になります。
★ギターに使われる材木は、世界各地で原木を伐採→板状に加工→自然乾燥(数年から数十年)→水槽に漬け込んで油分を取る→自然乾燥→人工乾燥…等長い年月を得てギター等の楽器の各部分に使われます。★低価格仕様では乾燥なども強制的に人工乾燥、圧縮などで済ませ強度を増すために合板仕様に施しますが、やはり音の伝達率が単版仕様には劣ります。
★いろいろな種類といろいろなメーカーからいろいろな価格で発売されていますが消耗品。メーカーでなく弦のゲージの種類は「コンパウンド・ゲージ」〜「エキストラ・ライト/XL・ゲージ」〜「ライト・ゲージ」〜「ミディアム・ゲージ」〜「ヘビー・ゲージ」と弦の太さがあり「コンパウンド」が一番細く「ヘビー」が一番太い弦になります。★一般的に「ライト」がピックを使用してのストローク奏法、指で弾くフィンガー・ピッキング奏法とバランスよく鳴り、指で弾いた場合もほとんど負担なく弾けるのでこの弦を張る人は多いです。C/Wやブルーグラス系、主にピックでガンガン弾く人は「ミディアム」が多いように思います。一番細い「コンパウンド」は銀色または白色の弦で大変柔らかく指で弾く場合には軽いタッチで弾く事が出来ますが、この弦を張るのはマーチンの“S”タイプのようなクラシック・ギターの12フレットでボディとジョイントしているギターに合います。弦が細くて柔らかいので確かに弾きやすく思うのですが、やはりその分音量が小さく、またドレッド・ノート・タイプのギターに張るとネックの逆反りも起し易いです。また一番太い「ヘビー」は弦が太い分大きな音量が得られますがギブソンのJ-200タイプのようなジャンボ・スタイルのギターに合います。僕は主に指で弾きますので「XLライト/エキストラ・ライト」を使っていますが、同じフィンガー・ピッキング奏法中心の人でも「ライト」を使う人の方が多いと思います。★あと弦のメーカーは、ヤマハ、マーチン、モーリス、ギブソンのように楽器メーカーから出ている製品と弦と楽器の小物を発売しているメーカーがありますが“マーチンのギターにはマーチンの弦”とそれほど考える必要はないかと思います。それに同じメーカーの「ライト・ゲージ」にも“ブロンズ”“フォスパー”等材質と製造方法の違いもあり価格もいろいろです。もうひとつはゲージが同じ「ライト・ゲージ」であってもメーカーによってその太さにバラツキもあります。ようするにひとつのゲージ(ライト、ミディアムなど)の太さに規格はありません。ですからいろいろと弦を張ってみて自分に合ったのを選ぶことが大事で、弾きにくいのに無理して「ミディアム」を張っているなら「ライト」に換えたり、その「ライト」もいろいろなメーカーを試してみることです。
チューナー
★ギターの弦の調子を合わすための現在定番になっているデジタル・チューナーの登場はありがたいですね。僕がギターを持ち始めた時代では「楽器用音叉」「調子笛」あと“目で見てわかる”不思議なチューナーも売っていました。今でもひとりでギターを弾く場合は音叉を使用して各弦を合わしますが、ギターの数が2、3台となるとデジタル・チューナーでそれぞれを合わす方が耳にここちよく聞こえます。音叉などを使ってチューニングをする時は自分の好きな響きに合わせています。ようするに少し高目の音域に、と言う事ですが、クラシックの場合は元になる「A音/ラ」を440ヘルツから444までの間で合わしているのをよく聞きます(もちろん、全員がそれぞれ好きなように、の意味でなくあくまでも基本となるひとつのA音を、です)。★最初に世の中に電気を使用してのチューナーが出た時は今のように個人レベルで買えるモノではありませんでした。ある時ヤマハの直営する楽器店に行った時、「電子式のチューナーが入りました」と言われ部屋に通されると8畳程の防音室にチューナーがドドーンと設置されていたのを覚えています。この頃のはギターの弦の音をマイクで拾いアナログ・メーターの針が動く、テスターのようなモンなのですが、電源はコンセントからで持ち運びは無理な大きさの筐体。これがしばらくすると電池式になり小型化になり今やアナログ方式からデジタル方式に変り、ギターのヘッドをクリップで挟みマイクで音を拾うのと弦の振動をギターから拾う2Way方式にまで進化しました。。
Old
(オールド)
Vintage
(ヴィンテージ)
Used
(ユーズド)
各ギター
楽器店のギター売り場に新品のギターとは別に「OLD/オールド・ギター」「VINTAGE/ヴィンテージ・ギター」「USED/ユーズド・ギター」も楽器店によって見かけます。 この言葉を辞書でひくと「オールド」…“古い”“年とった”、「ヴィンテージ」…“極上の”、「ユーズド」…“使い古し”“中古の”等に訳されていますが、これだと今ひとつよくわかりませんので僕なりに説明しますと、「オールド・ギター」は中古の意味合いよりも“○△年代に製作され現在までその間弾き込まれ良く鳴っているギター”等(もちろんこれが絶対的なオールドの定義ではありません。古くても弾き込まれていないのも多々あります))の意味合いで当時の定価より高価格で売買されています。「ヴィンテージ・ギター」もやはり“年代モノ”なのですが、その年の製作本数が少なく、また当時に仕様された材質が今では希少になり(ワシントン条約などでもあります)入手困難で現在製作されている同じ型番のギターは当時のと材質が違う…等の理由で、もちろんこれも高価格。「ユーズド・ギター」は中古の意味合いが強く定価より割引価格で普通は売っています。 といっても「オールド」と「ヴィンテージ」をはっきりとした境目は実際にはありませんので殆どは「オールド」と「中古」のふたつに分けて店頭に並べられているのが現状です。 ★しかし「オールド」(ヴィンテージも含む)と呼ばれるギターは高額ですね。例えば当時の定価\15万がモノによると50万、100万以上に価格が設定されているのもあります。ではなんでもかんでも古いギターは高くなるのかと言うと一概には言えないのです。やはりある程度の年数が経った、この場合のある程度の年数…と言うのがこれも定義がないのですが僕が思っているのは製作された年から最低25年以上経ったギター、です。 ★そして当時の新品時から“よく鳴る”ギター、製作された当時と現在のギターに使われている材質が違う、など等いろいろな要素があります。 古ければ全てのギターが良い音を出すわけでなく、もともとある程度の定価が付いている…これも定義等はありませんが、ひとつの目安(そのギターに使われている良い材質などで)として\20万前後位でしょうか…であり、新品から良い音が出るギターがある年数が経つとよりいっそう鳴って来る…、そして製作本数が少なければやはりその分高くなります。 ★と、なるとそのギターのメーカーの年数にも関わって来ます。会社設立の歴史が古く、仮に1900年に設立された楽器メーカーがその当時に製作されたギターは100年以上経っている事になるので「オールド」と呼ばれるギターのメーカーも「マーチン」「ギブソン」等がこれにあたります。 ★ま、実際には1900年に現在のスティール弦仕様のアコースティック・ギターは世の中にまだ現れていないのでせいぜい1920年後半です。それでも80年以上は経っています。ヴァイオリンは歴史の古い楽器で100年以上のモノはありますが。 ではなぜ数十年経ったギターは良い音が出るのか?もちろん全てのギターにはあてはまりません。時々全く鳴っていない、ただ古いだけの理由で何の意味も無い高額な価格設定をしている店もあります。ですから買う側もそれなりに“聞き分けられる耳”が当然必要です。絵画や壷、書画のような眺めてたのしむ芸術品ではなく、あくまでも楽器ですので実用に耐えられなければ意味がありません。世の中にはただ「高いギター」だけで「まったく鳴っていないギター」を自慢気に持っている人が結構多くいます。ま、そういう輩の第一声は「これ、いくらと思う?」です。ネットでも自分のギターを誇気に“○○万円です”とか書いている輩。 ★話が横道に逸れましたが、このギターが「鳴っている」「鳴っていない」を聞き分けるのは難しいことではありません。普通初めてギターを持つ人は当然最初から高額なモノを買わないと思います。例えば一台目に1万のギターを買ってしばらくの期間弾いていて5万円のを弾くと音の違い/鳴りがよくわかるはずです。逆にいきなり100万のオールドを買って悦に入っていてもそれが初めてのギターならその音の本当の良さがわかりにくいはず。ようするに比べられる音があるからその良し悪しが具体的に実感出来ます。 それと重要な事は、どんな高額な楽器でも弾き手により音の出し方に差が出てくるものです。これは超絶なテクニックでなくごく普通に“ポロ〜ン”を弾いた時のその音の差が弾き手により歴然として違います。 ★では、自分がどの程度ギターから聞こえる音の良し悪しを聞き分けられているのか、また自分が弾くギターをはたして「良い音」を出して弾けているのか、を知るひとつの目安はCD等を聞いた時に最低限そのギターの側版と裏板に使われている材質によって異なる音の違いをわかること、です。これはローズウッドだ、この明るいトーンはマホガニーでは?…等です。もちろん全てを聞き分けられる耳を持つのでなく、少なくとも自分がマーチンを持っておれば、やはりマーチンの音はすぐにわかります。だいたいギターに使われている材質は先に書いたように多くありません。それになぜ材質が数種類あるのかは「音の違い」「ギターの音の個性」を出すからです。 ★この「音の違いを聞き分けられる耳」を持つ人の多くは「新品のマーチン」を一度は手にしていた人に圧倒的に多く見られます。 そしてこの「材質によってあきらかに音の違、ギターの機種がわかる」のは才能でも長年の努力でもなく、いつも自分で弾くギターの音をよく聴いているかどうかだけで各ギターの音の違い/個性はわかります。 ★自分で弾くギターの音が「聞こえている人」が多く、自分で弾くギターの音を「聴いている人」が少ないように感じます。だからチューニングが合っていないのに平気な顔で30万、50万、80万のギターを弾いている輩が残念な事によく見かけます。車が好きな人は遠くからでもそのエンジンの音で車種がわかる、と同じ事です。 ★この「ギターによって異なる音/個性の聞き分け」は音楽的才能なんての次元の高い問題ではありません。 まず良いギター、出来れば単板仕様のギター、価格を述べるのは難しいのですが、やはり\20万以上の(あくまでも目安で、1960年〜70年代に製作されたヤマハのFG-500のように定価5万でも最高の音が出るギターもあります)ギターを最低5年以上弾き込んで(もちろん自分で弾くギターの音を聴きながら)いくと、聞き分けられます。自分のギターを5年間も弾いていると誰でも他のメーカーや材質の違うギターと異なる音が出ているのはわかるはずです。 ★ではなぜ「数十年経ったギターが良い音が出るのか?」の理由は、ひとつは製作された当時から現在までの間、弾き手が「良い音」を出して弾いていたか、それとギターに使われている木材が年月とともに材質に使われている木材に含まれている水分量が少なくなり乾燥が進み音の伝達率が向上している、からです。しかし何度も述べますが、良い材質が選ばれ、経験を積んだ楽器職人の手により丁重に作られた単板仕様のギターで、これがマーチンやギブソンといったメーカーの楽器であり「何十年も経って良い音で良く鳴るギター」が現存する証拠があるから信頼出来るのです。 ★例え50年昔に作られたギターでも、一度も誰の手にも渡らず、ケースに入れられ倉庫の隅で忘れられたのは思う程に鳴っていないものもあります。ギターは絶えず弾き手により、弦の振動を伝達させなければ「鳴って来ない」モノです。アコースティック・ギターはその持主によって育ってゆく楽器です。 ★最後に「単板」仕様はこの字の通り単一の一枚の材が使われています。「合板」は薄く切った材の強度を保つために表面は良い材質の木を使っているように見えても他の材木を張ってあります。これは一枚の木に比べてはるかに音の伝達率は劣ります。しかし最近は技術と科学的な方法で「合板」仕様の低価格のギターも以前に比べて鳴りの良いのも出ているし、またこのような仕様のギターもメーカーが発売していただけるので初めての人でも躊躇なく買える価格のギターが店頭に並ぶわけです。 ★良い木を使っているか、を調べるひとつの目安はとくに表面板をよく見ると「木の芽」がよく詰まっているのが良し、とされています。しかし、良い材質を使った単板仕様のギターも弾き手によって育ててあげなくてはなかなか良い音も出ないモノになります。そしてこの「育てて行く」のも楽しみで、これはオールドでは味わえません。1本は新品のギターを持って最低5年以上は弾き込んで成長させていくと自分自身の「音を聴く耳」も成長していきます。もちろん自分で弾くギターの音を「聞こえる」のではなくて「聴く」が大事な事だよ。(なんかまとまりの無い読みにくい文章になっちまいました。すまん) 
音符とTAB譜 ★今は市販されているギターの楽譜にはクラシック、ジャズ、ロックなどジャンルを問わずほとんど一般的な5線譜の下に6線譜の「TAB/タブ譜」(Tablature)が記されています。ギターを弾く方なら誰でもご存知の5線上の音符をギターの何弦の何フレットで発音…つまり6本の線はギターの各弦を表し、その上に記している数字はその弦のポジション(フレット番号)で、弾く弦とポジションがわかるように記されている記譜です。ようするに「音符が読めない者でもどこを弾けばいいのか」がわかる譜です。 ★この「タブ譜」、実は一般的な音符が記してある5線の楽譜より歴史は古く、主にリュートと呼ばれる弦楽器の譜として広まった大昔の記譜方法です。 ★しかし弦楽器でフレットのある楽器以外には役に立たなく、しかし5線上に音符を書いていく記譜法では全ての楽器に対応出来るので一時は忘れられていたのですが、フォーク・ブームの終わり頃から再び復活しました。 ★読み方に慣れると非常に便利な記譜法でとくにギターのチューニングを変えた時には威力を発揮します。 ★クラシック・ギターの場合も市販されている楽譜集にも最近はこのタブ譜が記載されている方がやはり売れ行きは良いようです。もともとクラシック・ギターの楽譜は楽譜上にその音符の弦の指定や左指の指定を記して有ります。全ての音符一個づつではありませんが、音符の近くに○で囲んだ数字が弦の指定で、Aなら2弦上でこの音符の音を発音する、意味です。 ★ギターは多くある楽器の中でも楽譜を初見で演奏するには非常に難しい楽器でもあると思います。それは、音符上のひとつの音に対して複数のポジションが存在し、また作曲者の弦の指定(音色などで)もあるからです。 ★ピアノの場合は音符上の音は鍵盤のひとつに決まっているので音符を読むには一番最適(演奏の技術的な問題は別として)で理想的な楽器だとも思います。 ★しかしこのタブ譜にも弊害もあります。いくら年数を積んでも音符が読めない、タブ譜を理解していても「知っている曲しか弾けない、知らない曲はタブ譜でポジションはわかっても各音符のリズムが読めないので結局は頭で覚えている曲しか弾けない」など等の人が圧倒的に多いようです。 ★だからタブ譜付きの曲集を買っても知らない曲は、やはり弾けない…と、言うより「弾けない」…。 ★音符は単なる音を記号化しているだけのモノですので覚えれば誰でも読めるのですが、読めない人は「音符=難しい」の回路が頭の中に出来上がっているようです。そんなにこの音符を読むのが難しいのであれば誰も楽譜は買わないし、楽器も弾けない。でも小学生でも読めるのですから、誰でも少し努力をすれば読めます。一ヶ月もあれば読めます。ただ、楽譜を見てサラサラを演奏出来るのは音符を読める事とは別の次元の話で、いくら音符を読めても「音が鳴らない」「指が動かない」では弾けたことにならないので音符を読んだ上で演奏するための「練習」をするわけです。 ★音符が読めない人の殆どは「音符見て弾ければかっこいい」とかの憧れを抱いている人が多いのもよく聞きます。別にかっこいいわけでもないのですが、やはり読めると楽器を弾く上でのメリットは大きいです。 ★音符が読めない人は「難しい」「ややこしい」などの思いがあまりにも先に出すぎるのですが、そういった人に限って「音符を読む/書く」の練習をしていない人。この読み書きの練習をしていないのに先に「難しい)の先入観を持っているだけ。 ★独学でも先に書いたように一ヶ月もあればかなり読み書きは出来ます。もちろん確かな先生について教えてもらえば尚早く理解出来て「…こんなに簡単な事だったのか」と。ただし何度も書きますが「音符を読めてもそれを楽器で弾くのには練習が必要」です。 ★「弾ける」とするのは、まずその曲を何度も弾き、リズムや指使いを固め、最初から最後までミスが出ないように弾きこみ、殆ど「暗譜」で演奏出来るようになれば自分なりの「表現」を表して行きます。これはその曲が持っている情感などを音に託して演奏することなのですが、この「表現」が表れていない人が殆ど。 ★要は「暗譜」が出来る程弾きこみ、そこから「練習」の始まりです。クラシックの世界では一日最低は5時間以上は弾き込みをすると聞いています。もちろんプロでもない愛好家が毎日そこまで練習出来る時間も取れないのですが、それでも1時間は休憩なく弾き込むと飛躍的に上達すると思います。ただし正確なリズムが獲れて、音符に書かれた音の長さも守って、音もクリヤーに発音出来た後に、ですが。 ★最後に、音符の読み書きが出来るようになったからと言っても、突然楽器の演奏が上達するわけではなく、またすばらしい曲が作れるわけでもありません。これは全く違う次元の問題で、音符の読み書きが全く出来ない世界的に有名なプロのミュージシャンも多く、また超絶なテクニックを演奏出来る方も多いのも事実です。自分のヒットした曲が書店等に市販され売っていてもその本人は読めない…といったことは日常茶飯事です。もちろん自分で作った曲を演奏する時はあまり楽譜の必要性はありませんけど。




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