Folk,Blues and...

私の簡単な自己紹介です


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ひろおか ゆういち

・広岡祐一(ひろおか ゆういち)

・1955年大阪生まれ

・ギター講師(YAMAHA認定音楽講師)


1960年代後半にアメリカ、イギリスで起こったフォーク・ブームの大波が日本にも押し寄せ、初めてギターを手に。

この時、アメリカン・フォーク等の“洋楽”に接し「ブラザース・フォア」「PPM」「キングストン・トリオ」などの アメリカの代表的なフォーク・ソングを耳にしてコピーの日々。

やがてBLUES、RAGTIMEの音楽に出会い陶酔。

この頃から“唄のある曲”から“唄のない”ギター曲…インストに興味を持つ。

そして今までに経験した事のない衝撃をアコースティック・ギターのインスト「ANGIE/アンジー」を聴いた時に受け ブリティッシュ・フォーク界のBERT JANSCH/バート・ヤンシュ、JOHN RENBOURN/ジョン・レンボーン、 PENTANGLE/ペンタングル、DAVY GRAHAM/デイヴィ・グレアムの驚異的なギター音楽に出会う。

あれからもう40年を経とうとするが、未だに彼らの醸し出すアコースティック・ギター・サウンドに近づけない日々を悶々と過ごす。

練習 精進 練習 精進…


 ≪ 思い出…と言うよりは…回想、もしくは四方山話 ≫

思い起こすと、あの当時に起こった“フォーク・ソング・ブームはとてつもない大きな波で日本中を巻き込みました。それまで歌や音楽には
全く興味を持っていなかった僕でも「ギターを弾いて唄う」事は歌謡曲の演歌でしか知らなかったので大変大きなカルチャー・ショックを受けました。

時の僕はギターなんて本物を手にした事もなく「クラシック・ギター」と「フォーク・ギター」の違いは知りませんでした。
今ではこのふたつのギターの呼び方は“アコースティック・ギター”が一般的で、クラシック・ギターはナイロン弦を、“フォーク・ギター”は鉄製の弦を張っていますが、
現在は“フォーク・ギター”の呼び方も“アコースティック・ギター”と称しています。
もともと、この“フォーク・ギター”と呼ぶ名称は当時ヤマハの商品名で“フォーク・ソングを唄うためのギター”というコンセプトから来ている呼び方なので、
あの頃から海外では“アコースティック・ギター”です。

時通っていた学校(中学生でした)にもギターを持って来るクラスメートも増え、当然僕も欲しくなります。
なんせ、この時はネコも杓子もギターを手に持つ大ブームで、電車に乗ると一両に5人以上の人がギターを抱えていたのを覚えています。
そんな状況なので、今の
ゲーム機や携帯と同じく中学生の年頃ですので自分も欲しくなりました。…弾けもせんのに…です。

言っても今のように中学生どころか高校、大学生でも簡単にギターを買うためにお金を稼ぐアルバイトのような仕事はなかなかありません。
コンビニが出現する時代はもっと未来の話で、せいぜい近所の“牛乳配達”か定番の“新聞配達”です。
しかし中学生の僕では年齢のためにアルバイトにするような仕事はありません。

ターを持っている友人の中には登校中にゴミとして捨てられていたギター(クラシック・ギター)を拾った者もいました。
僕の場合は隣のおっさんがギターをくれました。「家の中を掃除していたら押入れの中に昔買ったギターがあるけど、弾けないので、やるわ」…です。
そのギターはナイロン弦を張ったクラシック・ギターでホントは“フォーク・ギター”が欲しいのですが、とにかく僕もギターが手に入りました。

もどうしてもあの“鉄の弦”を張り“ギターの穴の下にプラスチックが付いている(ピック・ガードの事です)ギター”が欲しくて、とりあえず文房具店で
プラスチック製の下敷きを買ってそれをハサミで切りギターの穴の下に接着剤で張り付けました。
鉄製の弦は近所の市場の中にある楽器屋さんで「鉄の弦下さい」と言って買ったのですが、ギターの弦は6本ありますが、その頃は1本づつを
買いました。なんせ弦1本が300円から800円です。(今では500円出せば6本のセットで売っていますが)
またその弦を包んでいるのは病院でもらう薬のような茶色の紙袋で表にはどこかのおっさんのイラストが印刷してありました。

言う事でギターの表にある穴の下にはピックガードもどきの下敷きを張り付け、弦もナイロンから鉄製の弦に張り替えました。
ところが、一ヶ月程するとギターのネック(左手でコード等を押える、あのフレットのある長い部分です)が異常に曲がってきたのです。
柔らかいナイロン弦を使うクラシック・ギターに堅い鉄製の弦を張ったのでひん曲がってきましたのですが、そのうちに弦を止めているブリッジ
(ギターの表面の弦を止める部分です)近くの木がもっこりと膨らんでえらいことになってきました。

のままではその部分の木が割れて外れるので、キリで穴を開けネジくぎで補強…。
数日後、知り合いにそのことを話すと「クラシック・ギターはナイロン弦を張るギターなので鉄の弦を張るなよな」と諭されました。

、そんな事もありましたが、しばらくして念願かなって本物の鉄弦を張る“フォーク・ギター”を手に入れました。
たしかグレコ製で今はエレキしか作っていないと思いますが、当時はどんなギターでも飛ぶように売れたので中には「○○電気商会」と
ギターに製作した会社のラベルが張ってあったのもありました。(当時は町の電気屋さんも工場でギターを作っていた!)

れから何年か経ち念願の「Fコード」も押えて鳴るようにもなり、ギターそのものにも…メーカー等ですが、興味を持ち始めました。
そしてアコースティック・ギターの最高峰と称されるマーチンの存在を知ったのです。

の「マーチン・ギター」は当時は(今でも)ギターを弾く者にとって一度は手にしたい、ギブソンと並ぶあこがれのギターです。
でも大変高価なギターで持っている人は大変少なく…もちろん僕の周りにはいませんでした…楽器店でも置いていなくて本物を見る事自体がなかなかままなりません。
たまに音楽雑誌に『マーチン・ギター入荷』の文字を見ると電車に乗ってその楽器店まで見に行きました。

めて本物のマーチン製のギターを見た時は興奮しました。それまでは雑誌の写真でしか見た事がなかったので、これがあのマーチンか…と。
この頃の楽器店に置いているマーチンは、鍵付きの木製の枠で出来たガラスのケースに入れられて店頭に展示されていました。
もちろん気楽に「弾かせて下さい」なんて店員に言えません。
価格はマーチンD-18は180,000円、D-28は280,000円とマーチン・ギターの品番の数字と価格が同じ時期です。
1ドルがまだ300円以上の時代ですのでこの値段は当時の学生が買える金額ではありませんでした。

れを思えば今はすごいですね。初めてギターを弾く人がいきなり数十万のギターを買ったりしています(嫌味ではなくうらやましい、の意です)。
でも、楽器は高額なものはやはり良いものが多く、音が良いのは当たり前として、弾きやすさも関係します。これから始めようと思っている初心者の方がギターを買う時、
多くの方は「最初は音の良し悪しもわからないので安いのを買って、上達してからもっと高い良いギターを買おう…」と考えの人がいると思いますが、
購入する時にはその時に出せる予算の上限一杯を出して買うのが正解だと思います。
あと、ギターを弾いて5年以上の経験者の方に一緒に選んでもらうのが良いと思います。

は僕も数本のギターを持つ事が出来ましたが、いくら高価なギター持っていてもやはり楽器ですので演奏が大事なのは当たり前です。
とくにプロアマ問わずギターを弾く人の中には楽譜の読み書きが全く出来ない人が多いのですが、やはり最低限の音符の読み書き、
楽典やその他音楽の知識を持っていることは大事で、作曲の時に少しでも良い曲を作るのに役に立ちす。もちろん楽譜の読み書きが出来たから、
と言ってもそれですばらしいギターが弾けるわけでもないのが、ここが音楽のおもしろいところであって難しい事でもあるようにも思います。

し初心者が本気でギターを上手く弾けるようになりたいと考えているならば、プロでなくても10年以上の経験と最低限の音楽知識を持ち、
正しい楽譜の読み書きの出来る人なら安心ですが、やはり経験豊富なプロから直接レッスンの手ほどきを受けるのが正しい選択だと思います。
独学の場合は僕のように何十年もムダな時間(それなりの経験にはなりましたが)遠回りをします。


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